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2019.10.30 Wednesday
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「妖精の住む街」も年末になりました。
少し前の日に、雪がたくさん降りました。妖精の住む街も、一面、白い世界です。
商店街のお店も、赤、青、金、銀、などのさまざまな色の飾りをつけた、
クリスマスツリーやリースがすてきです。
人気のお菓子屋さんのショーケースには、1メートル以上はありそうな、
おいしそうなデコレーションケーキが飾ってあります。
この時期になると、商店街の「年末大感謝福引セール」が始まります。
商店街のお店で買い物をすると、福引券がもらえます。
妖精たちも、集めた福引券をもって、特設テントの福引会場に向かいます。
テントの前には、ハンドベルをもったお兄さんがいて、手渡された福引券を数えてから、
抽選箱に案内してくれます。
妖精は、3回引けるよ、と言われました。
八角形の抽選箱を、緊張しながら回すと、カラカラ・コロンと音がして、小さな白い玉が
転がってきました。ざんねん、ハズレです。でも、あと2回引けます。
心の中で祈りながら、2回目を回しました。
カラカラ・コロン・・・。また白い玉でした。お兄さんも少し顔をそらしました。
妖精は少し悲しい気持ちになりましたが、最後の1回を目をつぶって回しました。
カラカラ・コロン・・・。目を開けると、こんどは黄色い玉が転がっていました。
「大当たり!!、3等賞!!」とお兄さんは大きな声で叫ぶと、
カラン、カラン、リンリンリンとハンドベルを鳴らしました。
まわりの人たちを見ると、みんなやさしそうな目で、喜んでくれているようです。
3等の商品は、みかんが1箱でした。
妖精はうれしそうにみかんの箱をかかえると、たくさんの人が行き交う商店街を、
ゆっくり家に向かって歩きだしました。