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2019.10.30 Wednesday
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「妖精の住む街」の妖精から、腕時計をいただきました。
小さくて、丸い時計で、金色に光っています。
やさしい球面の形をした文字盤のガラスは、少しキズがついていて、
裏面の金色のケースにも、ちいさなキズがありました。
むかしむかし、小さな妖精の子供が、いたずらしてできた傷だそうです。
その時計は、毎日リューズをまわして、ぜんまいを巻かなければ止まってしまいます。
でも、忘れずにぜんまいを巻くのですが、なぜか6時間くらい遅れてしまうのです。
時計を耳に近づけると、ちゃんと動いています。
微かですが、やさしく、規則正しい「チックタック音」が聞こえてきます。
毎日、毎日、時刻を合わせてぜんまいを巻くのですが、やっぱり6時間くらい遅れます。
時計屋さんに修理に出さなければと思い、店に向かったとき、ふっと思いました。
「この時計は、妖精の住む街の時間を刻んでいるのではないのかと・・・。」
そして、妖精たちがいつも楽しそうなのは、ゆっくりとし時間の中で
暮らしているからではないのかと・・・。
そう思ったら、やっぱりこの時計を修理するのはやめようと思いました。